iPhone「拡張ビジュアル検索」をオフにする方法とプライバシー保護

iOS 18の新機能「拡張ビジュアル検索」は、写真内のランドマークやオブジェクトを識別し、Appleのデータベースと照合することで、より高度な写真検索を可能にする機能です。この機能により、ユーザーは写真アプリ内で簡単に情報を取得できます。

しかし、「拡張ビジュアル検索」には、写真アプリの操作性低下や、Appleへの写真データ送信疑惑といった問題が指摘されており、プライバシー保護の観点から懸念の声も上がっています。そのため、利便性の向上と引き換えに、プライバシーリスクやユーザー体験の悪化が懸念されています。

本記事では、iPhoneの「拡張ビジュアル検索」の機能詳細と、安全に無効化する手順を分かりやすく解説します。

Part1. iOS 18.1の「拡張ビジュアル検索」とは？

「拡張ビジュアル検索」とは、iOS 18.1およびmacOS 15.1以降に搭載されたAI画像認識機能で、写真やスクリーンショットに含まれる情報を識別し、関連する詳細を提供する技術です。この機能は、機械学習とローカルAIを活用し、写真内の物体やテキストを解析し、視覚的な特徴から情報を取得します。さらに、Appleのデータベースと連携し、より正確な検索結果を提供します。

iOS 18.1にアップデートすると、この機能はデフォルトで有効になっています。写真内のランドマークや建物を解析する際、一部のデータは暗号化された形でAppleのクラウドに送信され、セキュリティを確保しながら情報を取得します。

Part2. 「拡張ビジュアル検索」がデフォルトで有効、プライバシー漏洩のリスクとは

開発者の指摘

開発者のJeff Johnsonは12月28日にブログで、iOS 18.1とmacOS 15 Sequoiaでは「拡張ビジュアル検索（EVS）」がデフォルトで有効になっており、ユーザーの写真データがAppleに送信される可能性があると指摘しました。彼は、これはプライバシーの懸念につながると警鐘を鳴らしています。

Appleの対応

Appleは、拡張ビジュアル検索のプライバシー保護のために以下の技術を導入していると説明しています。

• 準同型暗号技術： 写真から抽出された特徴データは暗号化されたままサーバーに送信され、Appleが直接内容を取得することなく処理可能。
• 差分プライバシー技術： 個人情報が含まれるデータの匿名化を強化。
• OHTTPリレー： ユーザーのIPアドレスを隠蔽し、データとユーザーの関連付けを防止。

Appleはこれらの措置により、EVSがユーザーのプライバシーを尊重する仕組みであると主張しています。

専門家の懸念

しかし、専門家の間では懸念の声も上がっています。ソフトウェア開発者のMichael Tsai氏は、EVSがiCloudに保存されていない写真にも適用される可能性を指摘。

Jeff Johnson氏は、検索機能を使用する前からメタデータがAppleに送信されるリスクを警告しています。また、ジョンズ・ホプキンズ大学のMatthew Green准教授は、この機能が突然公表されたことに対し、不信感を示しています。

メディアとユーザーの反応

テクノロジーサイトThe Vergeによると、EVSはiOS 18.1にアップデートされたすべてのiPhoneでデフォルトで有効になっており、ユーザーの写真をスキャンして撮影場所を特定しているとの報告があります。
これにより、Appleがユーザーに事前通知なしでデータを収集しているのではないかという疑問が浮上しています。

実際、多くのユーザーが「この機能を無効にする方法を知りたい」との声を上げています。次では、拡張ビジュアル検索をオフにする具体的な設定手順を解説します。

Part3. iPhoneの「拡張ビジュアル検索」を無効・オフにする方法

1. iPhoneで「拡張ビジュアル検索」を無効・オフにする手順

iPhoneで「拡張ビジュアル検索」を無効にする手順は以下の通りです：

2. macOSで「拡張ビジュアル検索」を無効化する手順